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マティアス・ファイト講習会 

マティアス・ファイト講習会のお知らせ Information of "Matthias Veit" master class

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ドイツでの講習会に参加して
マティアス初のドイツでの講習会に参加してきました。
今回はハープのクラスと重なり、マティアスのクラスは少人数で、詳細など何-んに決まっておらず、いったいどんな講習会になるのか謎ではありましたが、たぶんどこを探してもこんな講習会なんてないやろーな?って、他の講習会はほとんど知らないですが、それくらい特別な時間を過ごさせてもらいました。

◆1日目8/5(火)◆

この日からスタートとは決まってたけど、いったい先生は何時にくるんやろ?と、朝ミュンヘンのホテルからマティアスにメールしたら、「僕はもう来てるよ!」「君たち僕のレッスンさぼったねー」みたいな返事が。。。今日来るって言ってたのにもう来てる???

ま、最初からこんな調子。

講習会があったSachrang(サハラング)はミュンヘン郊外にありミュンヘンからは2時間くらいかかる。ミュンヘンから途中のAschauまでは列車でそこからはバスなんですが、そのバス、夏場はなんと一日1本で夕方のみ。4人いたのでバスはあきらめタクシーに…。でもAschauでタクシーを拾えるのかかなり疑問ではあったんですが、やはりタクシーなんぞ拾えるような都会ではなくて、駅員さんにタクシー呼んでいただいた。とっても親切。。。

それでちょっと早く午後にSachrangに無事到着。ほんと何もない田舎。



ホテルが2つ。教会1つ。スーパー1つ。それもスーパーとは言えないコンビニ、いや売店程度。品数の充実度はかなり低い。そこはやはりドイツ。シンプルです。

私ともう一人はアンナプルナというとこにステイ。ほかの二人はサハラング・ホフ。
お部屋
食堂
もう一つのお部屋(家具とかかなり古いのを大切に使っておられる)

到着はしたけど、どこに行ってよいのか知らさせておらず何もわからない。でも今回ハープのクラスも一緒だったので、同じ宿泊先のハープの生徒がこれからレッスンに行くというので付いて行ってみることに…。そしたらそこでマティアスがハープの伴奏の仕事しており発見。

それを終わらせ、これからやーっと何ーんにも決まってなかったスケジュールやレッスン会場などの相談。でもその前にマティアスのステイ先のチツィリアさんのおうちにおじゃまさせていただき、彼女のお宅探検。むっちゃくちゃ古いお宅で、博物館のようでした。ウエルカムドリンクもごちそうに。。。

出発前の大きな疑問に、こんな村にまともなグランドピアノあるんかいな?って感じでしたが、ここの村に4台グランドピアノがあり、一つはさっきお仕事でマティアスが弾いていた白いグランドピアノ。でもここのお部屋はハープのクラスが使用するのでこのピアノは使えない。いったいレッスンはどこでするのかと思ったら、獣医さんのお宅にスタインウェイがあるらしくマティアスが、「今からそのお宅にピアノ見に行きましょう」と、まず偵察に行き、そこで会場主さんに了解を得て、Jahnさん宅でレッスンさせてもらうことに決定。

かなり急な坂道の上にあるお宅ですが、アルプスの自然の中でピアノが弾けるなんて幸せ♥。かなり贅沢かも。

この日はもう時間もなく、みんなちょっとずつピアノを触っただけでおしまい。でもめずらしくマティアスが何曲も弾いてくれた!!!ラッキー。(^^)v

夜はもう一つのホテル、サハラング・ホフのレストランで食事。講習会の学生のためのメニューというのが用意されていた。ここでもホスピタリティを感じる。

◆2日目8/6(水)◆

今朝から講習会開始。でも最初のレッスンは山登りから。ハープのシェレンベルガー先生がおっしゃるに、音楽家は運動もして自然も知らないといけません。。。ほんとそうです。日本の先生は指を動かすことばっかりだものね。それだけじゃ音楽はできないってことですね。



ドイツ人はほんと散歩が大好き。ベートーヴェンも歩きながらメロディーが浮かんだらしいし、やはり自然を感じるのは大切。

ハイキングは午前中で終わりでしたが、山が大好きな私は久しぶりの山でむっちゃ楽しかった。。。休憩した小屋からの景色がまた素晴らしすぎて超感動。すぐそこはオーストリアだそう。



午後からやっとピアノのレッスン開始。

獣医さん宅の二階

レッスン室のテラスからの風景

レッスン後は”ポスト”というイタリアンレストランで夕食を。ここのイタリア人のシェフは子供のころイタリアで、ピアニストのブレンデルのお隣に住んでたそうです。(@_@;)子供のころブレンデルのピアノをずっと聴いておられた、そんな人がこんな田舎におるなんて!

それにしてもどのお料理もいったい何人前?ってくらいのBIGサイズ。いっくら食べても半分も減らない。。。(^_^;)

◆3日目8/7(木)◆

今日は朝から3人レッスンで、午後から一人。

夕方からは会場主のドクターJahn夫妻がオペラに連れてってくださることに…。

出発前に”ポスト”で夕食を取り、今日はブレンデルのお隣に住んでいたというシェフに会えた。またこのシェフがええ人で、お勘定もみんなひとり5€でええわ!って太っ腹。。。

カプチーノになぜかトマトが2かけ入っていた!という、ありえないようなハプニングもありましたが、

それもこれもグラッツィエ!!!

そしてJahnパパの運転でオペラに…。アウトバーンでもない田舎道を常に80km以上とばし、踏切もそのままスピードを落とさず突っ走る!けっこうスリルあり。

30分以上は走り到着したのは緑の中。しばらく歩くとあるのは動物の小屋。でもそこにはアルパカが…。


初めてのアルパカ。かわいい。


んでオペラは?と思ったら建物が。。。



オペラはBajazzoとIl Tabarroという二つやったみたい。

これは隣の村のオペラフェスタで6月後半から8月半ばにかけて30ステージくらいあり、何種類かのオペラを上演している。

部屋に帰ってきたら夜の12時過ぎてました。夏は夜が長い。そしてこんなとこでオペラ鑑賞ができるとは…。ほんとラッキーでした。オペラの内容はイタリア語でドイツ語の字幕のみだしさっぱりでしたが…。(^_^;)

◆4日目8/8(金)◆

今日はちょっと時間縮小して午前中のみレッスン。

私がベートーヴェンの2楽章を弾き始めたら、Jahnパパが上がってこられマティアスが横でクスクス笑い始めるの。。。何かと振り向いたらパパがスパークリングワイン持って横に立ってる。。。”ステキな音楽が聴こえてきたから”と。。。ルードヴィッヒ先生がよく、”ワイン一杯でも飲んで弾いたら?”と、くそ真面目に弾く日本人に向かってよく、こう言われましたが、ほんまにワインが出てきたときには絶句・・・。(*^_^*) 

そしてこの日のお天気は最高。

キーム湖までドライブ。途中坂道を登り切ったとこで瞬間にキーム湖が見渡せるパノラマの風景は”ため息”もの。



キーム湖の中にあるヘレン島までフェリーで向かい、そこにあるルードヴィッヒ二世の最後のお城”ヘレンキームゼー城”を観光。小さなヴェルサイユといわれてるらしく素晴らしかった。今回ドイツに到着して翌日にノイシュバンシュタイン城の観光に行きましたが、中は階段が多く、なんとなく陰気で、今日のお城のほうが絶対よかった。そしてこの後パリで本物のヴェルサイユも行きましたが、そっちよりもこっち…。確かにヴェルサイユによく似てて派手!派手!ですけどね。でも一度は見ておく価値はあります。撮影禁止なので城内部の写真はございません。



後ろはキーム湖

夜は講習会を主催されているシェレンベルガー先生夫妻のお宅でバーベキューパーティ。

自然の中でのBBQはまた格別。



シェレンベルガー先生のお宅のレッスン室でハープでJazz聞かせてくれた。彼女はブルガリア人らしい。

旦那さんのシェレンベルガー先生(オーボエ&指揮者)がせっせとソーセージ焼いておられ、ソーセージの山積には驚いた!大胆。一人5本以上は軽く食べたような…。食欲もその場の環境で変わるものですね。たくさん食べた。(^^)v 夜11時過ぎに帰宅。

◆5日目8/9(土)◆

ハープクラスは今日で終了で4時から生徒のコンサート。なので私たちのレッスンは午前中のみ。マティアスは素晴らしいこの村の人々にどうしてもピアノの演奏を聴かせたかったみたいで、若いまりちゃんが飛び入りでショパンを弾くことに。。。でも私たち講習会の間、いっこも練習できなかったのよね。でも彼女コンサートの前に1時間ほど練習しただけで、本番はバッチリ!!!拍手が止まなかったくらい・・・第一回のピアノクラスを代表して立派な演奏をありがとう。

教会でコンサートが始まり

途中でピアノがある会場に移動

まりちゃん

ここのお部屋に飾ってる絵画はマティアスが描いたもの。新聞にも載せてもらったけど残念ながら売れなかったらしい。

コンサートのあとの打ち上げはとってもにぎやか。。。

今晩ほとんどのハープの生徒が打ち上げの後、帰って行かれた。仲良くなったソフィーとミリアムともお別れ。ハープの生徒はホテルのお部屋で練習していたのですが、その楽器はいったいどうしてるのか疑問だったのですが、車でマイハープを持参なのだそう。なので若い彼女らはご両親がお迎えに来られてました。

生徒にもらったお土産を自慢げに披露。手前がハープのシェレンベルガー先生で真ん中がソフィー、右がミリアム(17歳)

ここの名物らしい。パンケーキのようなのにりんごのソースをつけて食べる。なかなかいける!

ここのレストランのおばちゃん、かなり独特な感じの人やったんですが、料理運んだりお勘定するだけでなく、アコーディオン弾いて歌ってもおられた。マティアスがこのおばちゃんのドイツ語はなまりがきつくてわからへんと…。田舎の不思議なおばちゃんオーラたっぷりやったので、言葉理解できなくともなんか”なまり”には納得。

◆6日目最終日8/10(日)◆

最終日は午前中のみだったのでミニレッスン。私は連弾を持っていたのでマティアスが一緒に弾いてくれた。曲はかなり飛んだ曲でマティアスはおもしろがるだろうとは思ってましたが、やはりうけました。何かというとピアソラ。パーカッションも入ってピアノのふたや鍵盤の下をたたくの。彼はもちろん知らない曲。パーカッションも簡単に説明しただけやのに、ほとんど合ってるし、リズムも特殊なのに、弾きながら曲も全部把握しており、初見なのに完璧!!!やっぱりすご過ぎる!!!
つまらない打ち合わせなんか全然必要なくて、一度でバッチリ!!!しあわせ~。

午後からマティアスが案内してくれてプチ散策。

緑の中にポツンとある、石の上に建つ教会。

そして一年に一回の特別な行事、サマーフェスタがなんと今日。

もう超ラッキー。

写真撮ってもいい?って聞いたらこんなにかわいい笑顔をしてくれた

ソーセージとビールで大満足。

そのあと、地元の方が駅まで親切に車で送ってくださり、そこからは列車1本でミュンヘンへ。。。

この村の方のホスピタリティに癒されました。これはたぶんバイエルン地方の人柄みたいですね。明るくて親切。

この講習会を主催されているシェレンベルガー夫妻は、ベルリンのトップで活躍されていた有名な方で最近は来日もよくされてますが、そんなそぶりは全く見せず、かなり気さくでフレンドリー。特に旦那さんは日本語も話され、むっちゃ愉快な先生でした。
胸にはシェレンベルガーという文字が。。。スイスかどこかで見つけて譲ってもらったらしい。

そして自然を感じた一つにこの村には動物がたくさんいたこと。どこにでもワンちゃんがいました。ホテルにもレッスン会場にも…。それもあってか緊張もなく自然の中で、自然体でピアノが弾けたって感じがすごくします。

馬や犬が人を変えてしまうという、動物セラピーのお話もここで何人もから聞かせてもらい、動物の力ってのを教わりました。

今回はそこまで触れることは全くできなかったですが、自然とそんな癒される感はあったような気がします。

それから地元の人だけでなく、ハーピストの外国の友達何人かにも知り合えた。特に仲良くなったのはソフィーとミリアム。ソフィーは語学が堪能で、日本語も教えたらすぐにしゃべっていた。発音も完璧なのには驚き。むちゃくちゃ賢い子でした。最後の打ち上げではお魚さばいてくれるし、いったいこの子は何歳?って疑問になり、聞いてみたらなんとまだ18歳。私よりもはるかに大人。日本人ってほんと幼いなぁってしみじみ感じました。(>_<)



海外で参加する講習会、もちろん音楽を学ぶのが目的ですが、でも参加して感じるのはいつも音楽以外に学ぶことのほうが多い。今回もマティアスからいいものをたくさん吸収させてもらいましたが、それ以上に日本とは異なる何か…そんな大きなものを得ることができたと思います。ここで得た経験を音楽にも仕事にも生かせられるようにしていきたいです。。。

講習会の余韻がなかなか醒めなかった今回の講習会。至福の時を十分に味わわせていただきました。すべてに感謝でいっぱいです。

新居靖子





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